久々に映画の感想。
坂口 拓が主演の国産のアクション映画。
最初に言っておくと、この映画はストーリーは無いに等しく、映画としてはマジで面白くないです 笑
ただ、本作の目玉はアクションシーンであり、そのアクションシーンはかなりイケてます!
零距離戦闘術(ゼロレンジコンバット)が凄い!
キングダムの左慈役でもおなじみ(まだ観ていないけど)である主演の坂口拓(現在は『TAK∴』名義)はもともとアクション俳優で今は”ゼロレンジコンバット”の使い手なんですが、”ゼロレンジコンバット”とは何か?というと、稲川義貴という人が考案した格闘術・・・というか暗殺術のことなんだそうです。
要するに格闘技の素人が演技指導を受けたアクションシーンじゃなく、ガチの玄人が暴れ狂ってるんで、そりゃ迫力があります 笑
ゼロレンジコンバットは体をクネクネさせる特徴的な動きなのですが、肩甲骨の可動域を広げることによって様々な動きが可能にし、準備運動が必要になる筋力に頼らずに体を柔らかくほぐしながら闘っているからだそうです。
下の動画は坂口拓と師匠との闘い。映画のアクションシーンはずっとこれくらいのスピード感。ちょっと一回でいいから観て欲しい。
映画の最後にも師匠の稲川義貴と闘うシーンがあるんですけど(稲川義貴は準主役?レベルで映画に出てきます 笑)、実際にカランビットナイフで闘っているそうです。
いや・・・死ぬ奴やん・・・。
実際に危険らしく、撮影の際には師匠の稲川義貴が取り直しを要求する監督に「殺し合いなんか何回もできるか!」ブチ切れたそうです 笑
映画観る前にこういうの観てしまったらそりゃ期待するでしょ。
そもそも坂口拓という人物自体がクレイジーな魅力に溢れてて、稲川義貴に弟子入り前には『狂武蔵』っていう77分のワンカット映画を撮影してて、他の役者に「殺す気でかかってこなかったら逆に殺す」みたいなこと言って撮影スタートさせたら開始5分で指が折れたらしいです 笑
あと、弟子入り後も師匠の日本刀の”らせん”っていう技?を間近でギリギリまで寄って観たら額を切られた、みたいなエピソードもあるなど、もう全体的に頭おかしすぎる 笑
で?肝心の映画は・・・
最初にも言ったように、この映画は映画であって映画では無いです。
それも素人の僕が観ても感じるくらいに。
簡単に言うと、坂口 拓含めた味方たった3人で敵地に乗り込んで敵部隊相手にドンパチやるっていう分かりやすいストーリーです 笑
ただね、アクションシーンの繋ぎとして無理やり話をつなぎ合わせたような感じなんで、それぞれの人物を特に掘り下げて説明することもなければ、それぞれの人物関係も希薄なんで、全く感情移入できないっていう。
まぁなんせ映画なのにストーリー性が皆無。
斎藤工なんか鼻水垂らして泣いてる姿ぐらいしか思い出せないし、斎藤工の役の掘り下げも無いから同情する要素も無いし・・・なんかただただ可哀想。
ストーリー性の無さについてはAmazonのコメント欄で結構書いてる人居たんで、たぶん多くの人が感じることだと思います。
もう1つ付け加えれば、大塚明夫という『メタルギアソリッド』シリーズ(やったこと無いんで詳しくないですが)の声優がボスとして登場してて、一応そのメタルギアソリッドのオマージュとしてゲームキャラのような風貌をしてるらしいんですが、ぶっちゃけその風貌のせいで個人的にはリアリティがいきなり無くなって違和感がありまくりでした。
大塚明夫だけ良かったというコメントが結構あったんですが、個人的にはその理由が分かりませんでした。たぶんゲームを知ってる人は嬉しい感じなんですかね?
でまぁ、もっと言ってしまえばアクションシーンだけは迫力があって良かったんですが、もう永遠と同じようなドラマ性の無い戦闘シーンを見せられるので後半ちょっと飽きてきたのも事実です。
アクションシーンはめちゃくちゃスピード感があったんですけどねぇ・・・臨場感を演出する為なのか、カメラ自体の動きも凄いから、もう何してるかわからんっていう 笑
実際にアクションスピードが早すぎて要所要所映ってて欲しい部分がカメラのコマに収まって無かったと坂口拓本人が言ってました(それはそれで凄い話ですけど)
ともあれ、本作は『坂口拓の復帰作』っていうのと『今までに無かったアクション映画を撮りたい』という2つが主な製作の動機らしいんで、そういう意味では映画全体のクォリティーは別にして、目的を達成してるんじゃないでしょうか。
ちなみに、本人談ですが、本作公開後に映画を観た玄人の人たちから坂口拓に『ウチの部隊に来ないか?』というオファーが結構きたらしいです。それほどまでに『戦闘』という部分に関しては凄まじいリアリティを持った作品のようです。
とにもかくにも本作で”ゼロレンジコンバット”の凄さ自体は嫌というほど分かりましたし、Youtube観て坂口拓のファンになりつつあるんで、今後もこの人の映画をチェックしてみようかな、と思ってます。
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おまけ:坂口拓のYoutubeちゃんねる
坂口拓はYoutuberとしても活動してて、『真面目にやると引いちゃうから』という理由で凄い茶番丸出しなゆるーいYoutubeちゃんねるを運営しているんですが、最近それにハマってます 笑
先に挙げた師匠との対決動画やラファエルを招いた映画の裏話動画なんかも彼の『たくちゃんねる』の中の動画なんですけど、他にも個人的に面白かった動画を貼っておきます。
ゼロレンジコンバット、クラヴマガそれぞれの使い手が同じシチュエーションでどう対応するのか?を比較した動画。観てもらえれば分かるけど、どう考えても一般人にゼロレンジコンバットは使えん 笑
師匠は自身のことを『戦闘者』と名乗り、坂口拓は『戦劇者』と名乗っているんですが、それぞれどんな意味があるのか?また坂口拓がどんな思い出で俳優をしているのか?というのが短い動画内で分かりやすく理解できる良い回。
ちなみに師匠である稲川義貴は1978年生まれ、坂口拓は1975年生まれで、坂口拓の方が年上。まぁ師弟関係なんで年齢は関係ないと思いますが、両者お互いにリスペクトしてる為、常にお互いが敬語を使っている感じがなんか凄い好きです 笑
ただただプロデューサーの女性が素敵 笑。テレビの世界はよく知りませんが、プロデューサーってこんないじっても大丈夫なんですかね??誰でもフラットに接することができる坂口拓の人柄の良さが分かる回。あと犬丸の茶番劇ね 笑
これね、僕も思った疑問『スタントマンを使うって事前の動きの打ち合わせしてるってことでしょ?それだと本当にゼロレンジコンバットが本当に凄いか分からんやん』っていう事に対してのアンサー。動画観て納得しました。簡単に言うと『受け身のプロ相手じゃなくて素人相手に技使って怪我させたら、ただの事故映像だろ』と。言われてみればそりゃそーですよね。坂口拓は本物の技術を持っていても、それをエンターティメントに昇華しているから”戦闘者”じゃなくて”戦劇者”なわけであって。
個人的に一番好きな回ですけど、これを一番に挙げるのはなかなか気が引ける 笑
というのも、坂口拓云々というより、リアルな関西のおっさんのやりとりが普通に面白いからなわけで。
でも、話を聞いてる坂口拓が無理にテンション合わせたり、ボケたりせずにいつも通りのテンションなのが逆に凄い好感持てました。年齢なのか性格なのか、いつでもどんな相手でも自分のペースな人に憧れるんですよね。マジでカッコいい大人なんですよ 笑
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