フィジー諸島で働いてた時の話3

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強引にオフィスで仕事開始

3日目くらいから自分でバスに乗って職場に向かうようになった。弟は別件で何かしてたんかな?覚えてない。気づいたらフィジーからおらんなってた。

とりあえず学校へ行ったものの、他のスタッフが俺の仕事内容を把握しているわけもなく、ただただ暇を持て余してた。

何となくスタッフたちを見てると、力関係みたいなものが分かった。おおまかに『学校の先生』と『その他』にスタッフが分かれていて、学校の先生は純粋に先生たちで仕事をしているから独立している。『その他のスタッフ』は、見た感じ最年長の食堂スタッフのおばちゃんがお母さん的な立ち位置で生徒との距離も近い。本来ならマネージャーのジョセフが全て仕切っていそうなものの、何やら毎日忙しそうで、特に俺の仕事内容も把握してないっぽい。というか、めちゃくちゃ他のスタッフから嫌われてた。もうマネージャーとしてありえないくらい信頼されてなかった。でもこの時の俺はそんな理由なんて知るわけも無く、とりあえず一番状況を把握していそうな食堂スタッフのおばちゃん話を聞いた。

すると「たぶんうちの学校の事務所は別の場所にあるから、そこで働くんじゃないか?」と言われた。これが日本なら直接そこに行けるものの、ここはフィジー。日本のようにインフラが発達してるわけもなく、しかも学校は山の中である。バスだって家からここまでの距離で1日3〜4本くらいしかない。

イライラしてた俺は「毎日仕事無いって、何しにここに来てん!」と、何故か食堂スタッフのおばちゃん相手に怒ってしまった。

すると、おばちゃんは俺が働く予定のオフィスに電話を掛けて説明してくれた。

「仕事無いけど来たいなら来ても良いわよ」と答えたらしい。渋々って感じやけど、とにかくオフィスに行けることになった。学校には専属のドライバーが居るらしく、そいつが迎えに来てくれるらしい。

フィジアンとフィジアン・インディアン

ちょっと話が逸れるけど、フィジーにはネイティブのフィジアンと、インド移民のフィジアン・インディアンがいて、人口比率は50%ずつくらい。そのうち書くけど、インド系の人たちがフィジーに来た歴史的な経緯から、同じフィジー人と言っても目に見えない対立がある。

正確に言うと常に対立してるわけじゃないけど、何かあるとすぐに『フィジアン』と『フィジアン・インディアン』という構図になってしまう。これはフィジーで働く人は是非頭に入れて置いて欲しい。

で、うちの学校にも両方いてたわけやけど、簡単に図にするとこんな感じ。

青=フィジアン / 黄=日本人 / 赤=フィジアン・インディアン(インド系)

『その他』のところは、両方居て、たとえば食堂スタッフのおばちゃんやメカニックはインド系だし、セキュリティーはフィジアン。ボートの運転手はフィジアンとかそんな感じ。

オフィス初日

出だしからイライラしたものの、ようやく職場であるオフィスに到着。オフィスは広い敷地内にあるプレハブのような平屋の小屋で、学校から車で20分程度の、何も無い道路側にポツンとあった。

場所はわかったが、いちいちルートを調べないといけないのが外国で働く大変なところ。そもそもバスがあるかもわからん。

「こんなとこバスで来れるん?」と、ホームステイの生徒を毎日送り迎えしているフィジアン・インディアンのドライバー『サイラス』に聞くと、「毎朝生徒をステイ先から学校に送ってるから、お前のことも迎えに行くよ」と言ってくれた。わざわざ家まで来てくれるのはありがたい。ちなみに俺の本来の仕事は17時までで、17時過ぎくらいに先生や生徒を送る時にオフィスの前を通るから拾ってくれるとのこと。とりあえず行き帰りの心配は無さそうだ。

というわけで、昼過ぎぐらいにそのサイラスに乗っけてもらいオフィスに入ると、『ジョディ』というフィジアン・インディアンの女性スタッフが居た。来る前から「来ても仕事ないから意味ない」みたいな断り方をされていたので、どんな愛想の悪い奴なんかな?と思ったけど、やっぱりめちゃくちゃ愛想が悪かった 笑

「何やコイツ?」みたいな目で見られたものの、事務スタッフはジョティ1人なので、結局彼女に教えてもらわないとはじまらない。

挨拶もそこそこに「何したら良い?」と聞くと、「だから今やること無いって言ったのに」と、困り顔で言われた。「なんか手伝うことぐらいあるやろ?」と言うと「じゃ、○○やっといて」と言われたものの、それが何かもよく分かってないし、教える気ゼロの発言だったので「だからそもそもそれ何やねん!?教える気あるん?」と怒ると、キョトンとした顔をして「何をそんなに怒ってるの?焦らなくても大丈夫だって」と軽くいなされた 笑

今やったら「ラッキー」と思えるけど、当時の俺は「舐められたらあかん!」って気ぃ張ってたと思う 笑。とにかくジョティが手強過ぎて初日から結構凹んだことを覚えてる 笑。結局この日はオフィスに行ったものの特にやる事もなく、暇を持て余してた俺はオフィスの外に出てタバコを吸ってた「こんな事で大丈夫なんかなー」と 笑

あ、そうそう。敷地内には、めちゃくちゃ綺麗で大きな家とボロボロの小屋みたいな家の2件があって、両方とも会社の持ち物だった。

綺麗な家の方は、会社が雇った若い姉妹を住まわせて、ホストファミリーとして生徒を受け入れていた。

もう1つの小屋の方には家賃を取って、インド系のフィジアンが住んでいた。狭くてボロボロな家にお婆ちゃん・お母さん・高校生くらいの息子2人が住んでいた。

まさかその両方と揉めることになるとはこの時は全然知らんかった 笑。

ドライバー『サイラス』との話

フィジー滞在中、俺の一番の味方はフィジアン・インディアンのサイラスだった。俺の事をすごく心配してくれた。彼には感謝してもしきれない。

例えば、俺が落ち込んでる時は夕飯に誘ってくれたり、一緒にサッカーを観に行ったりしてくれた。彼がいなかったらもっと早く心が折れてたと思う。

ボスからは渡航前に電話で「現地のスタッフと親しくするな!親しくすると考え方がローカルになる」と口うるさく言われてたから守ろうとしてたけど….

俺がフィジーで暮らすようになって1週間くらいで家が停電になった時があった。その時すでに弟は家に住んでなくて、俺一人やった。

停電の原因も分からんし、熱帯のフィジーで冷蔵庫の無い生活はまぁまぁ辛かった。食事はその都度買い出しで何とかなったけど、電気系統が全部使えないので、当然ファンも使えず、朝起きると大量の汗と喉の乾きで死にそうになった。この時初めて知ったけど、人間は極限まで喉が乾くと「やばい」と思ってても、そこから動く体力も無くなって「どうでも良いや・・・」とそのまままた眠ろうとする。

この時は、何とかシャワーで水を浴びて「危なかったー 笑」と正気を取り戻したものの、ちょっと怖かった。家が停電になったことを『ジョセフ』に伝えると「数日経ったら直るんじゃないか?」と言われたので、数日様子を見たものの直る気配がない。そもそも俺の家以外は普通に電気が使える。「ブレーカーかな?」と思って家の中の原因をくまなく探したものの、わからん。

停電から3日ほど経過したある日、いつもより帰りが遅くなった時に電気がついてない家に気づいたサイラスが聞いてきたので、「ちょっと前から停電になってけど原因がわからん」というと、一緒に家まで入って原因を探してくれた。そしてサイラスが言うのは、どうやら光熱費の払い忘れらしい。

そんなことも聞かされてない俺は、会社に対して苛立ったものの、どうやらジョセフの仕事らしい 笑。「これは払うまでしゃーないな」と思って翌日その話をして支払いをしてもらった。

翌日の帰宅した際に「ちゃんと電気がつくか?ついた事確認したら帰る」とサイラスが言ってくれたので、家に入ってスイッチを押すと案の定つかない。どうでもよくなって「支払い確認するまで数日掛かりそうやなー」とサイラスに言うと「それじゃ、お前死んでしまうだろ」と言って、直接電話をしてくれてその日のうちに復旧した。

まぁ、そういう彼の優しさを目の当たりにしたから、ボスには再三「スタッフと仲良くするな」と言われたけど、その約束を破ってサイラスとは仲良くしてた。

ジョティとの話

ジョティとは・・・心開いてもらうのに他のスタッフよりも長い時間掛かった。毎日2人しかオフィスにいない割には時間が掛かったと思う。

事務スタッフとしての仕事をほぼ1人でやっていて、「他にできる人いるならやればいい」みたいなスタンスの働き方だったので、基本的にマネージャーのジョセフにも素直に従うことは無かった。むしろ「ほんまコイツはアホやな」みたいに下に見てたのは凄い分かった 笑

日本にいるスタッフからスカイプで「これをやって」というのは届くんやけど、実際に現地でどうするのか?って時にやっぱりジョティに頼るしかなくなる。場合によっては緊急で頼まれた仕事も「今は○○の関係でできない」みたいな断られ方をする。

一度、ボスとのスカイプ会議でジョティについて相談したことがある。そうするとボスは「お前があいつのボスなんだから、ちゃんとそれらしく振る舞え」と言われて大変やった 笑。

単純な俺は、なにかを理由に怒って立場をハッキリさせようと考えた。しかし、そもそも仕事面で怒る理由が見つからない 笑

困った俺は、ジョティがトイレの時に会社のトイレじゃなくて、わざわざホームステイ用に使ってる家のトイレを借りに行ってた事を理由に怒った 笑

すると「だって会社のトイレ汚いんだもん」と言うので、「お前の職場やったらちゃんとトイレ掃除しろよ!」と言うと、「あなたも使うんだからあなたも掃除しなよ!」と言われて「たしかに!」とあっさり丸め込まれてしまった 笑

最終的には情けない事に「ボスからの命令やから聞けよ!」と言って、おもっきりボスの威を借りた 笑

思った以上にボスの名前は力があるらしく、最終的に日替わりで掃除することで折り合いがついた 笑。

ま・・・まぁ俺にしては健闘した方やと思う。ちなみにボスには「ガツンと言ってやったわ!」とめちゃくちゃ嘘ついた・・・ごめん 笑

めちゃくちゃセコい上に小さな一歩やったのかもしれんけど、それから結構ジョティに対して強気に言うことができるようになったので、しつこく聞きまくるようになった。

そもそもアホやからアホと思われてもしゃーないし、聞きまくって自分のできる事増えたら聞く必要なくなって自分の仕事するから会話せんでええし。「腹たつわ」で終わって、分からん事分からんままにしてたら毎回イライライしなあかんし。

結果的にしつこく質問してたら、会話量も増えてそれに伴って徐々に打ち解けるようになった。

嬉しかったのは、俺が辞める直前に「スタッフ全員が会社に対して不信感持ってるから全員でミーティングやろう!」と俺が提案した時に「私たちはあなたの事を信頼してるけど、ボスは絶対却下する」と言われこと。あぁ、ジョティは信頼してくれてるんやな、と思って嬉しかった。結果的にやっぱりボスに反対されてミーティングは実現せんかった。

まぁあと、俺がボスと喧嘩して辞めることになるきっかけは、ある意味このジョティやねんけど 笑

そしてそんなジョティーも俺より早く辞めることになる。

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