フィジー諸島で働いてた時の話5

フィジーでは色々な仕事をしてたけど、ほぼ毎日のようにやってた業務が『生徒のビザの延長手続き』でこれが日課の癖に最後まで大変だった。

というわけで今回は『ビザの延長手続き』の業務について書く。

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ビザの延長手続きとは?

フィジー留学をする生徒は、まず観光ビザで入国して、それから現地で学生ビザへと切り替える必要がある。

俺はフィジーにやってきた生徒のビザを預かって、延長手続きをするために移民局に行って申請をする業務もしていた。

移民局の仕事が遅い!!

フィジーに来る前に日本で俺の面接をしてくれた日本人スタッフから「移民局のスタッフは仕事が遅いから大変だよ」と忠告を受けていたので、初日は午前10時くらいからビザの申請をするために空港に向かった。

ビザの申請は空港内のオフィスで手続きをしてもらうんやけど、書類とパスポートを事務スタッフに渡して、事務処理が終わるまで2列ぐらいある長イス待つという感じ。

でまぁその初日。

移民局の部屋に入ると、全く誰も案内してくれない。流れも何も分からないので困ってたけど、カウンターで既に書類を用意して待ってる人が2人ほど居た。

こんな感じの部屋

「あぁなるほど」と思い、俺も他の人と同じようにカウンターに書類を出して、受け取って貰えるまで待っていた。

順番というものは無いらしく、事務スタッフのタイミングで適当に書類を持っていく。

オフィスには4〜5人ほどいるのにも関わらず、パスポート関係の作業をしているのは女性一人のようで、その女性すら同僚とペチャクチャしゃべっていて全然作業が進んでいないようやった。

俺の前に待っていた現地人(もしく隣国の人)らしき2人は書類を受け取ってもらい、なぜか俺の書類はスルーされた。

書類を受け取ってもらった2人は長イスに座ったが、俺はまだ種類を渡せていないので立ったままである。

その後10分くらい待ったものの、一向に取りに来る様子が無いので「すいません!これも申請したいんですけど」と女性に向かって叫ぶと、ふてぶてしい態度で書類を取りに来てくれた。

女性はそのまま自分の座席に戻り、俺の渡した書類を山積みにされた書類の上に置いた。

その時点でちょっと不安やったけど、とりあえず俺も長イスに座って待っていると、後から2人の欧米人が申請しにきた。

なぜか俺の時と違い、すぐに書類を受け取った女性。

それから数十分後、俺より先に申請していた2人の現地人は、手続きが終了したようで、書類を受け取り部屋から出ていった。

そこから更に1時間近くは待ったかな・・・女性スタッフがカウンターにやってきたので、立ち上がって書類を受け取りに行こうとすると、俺より後に来た欧米人2人組のものやった。

「おい!俺のはいつ終わるんや?」と、少し怒り気味で尋ねると「忙しいからちょっと待って」と鬱陶しそうに返事をして席に戻っていった。

部屋の中には俺一人。座っている長イスからはオフィスが一望できるんやけど、相変わらず女性の仕事は全く進んでいるように見えない。それどころかテレビを観ながら話までしだした。

流石に苛立ったので「おい!早くしろよ!仕事中やねん!」叫ぶと、女性は再び自分のデスクに戻った。しかし、俺の書類は相変わらず山積みにされた書類の上にあり、女性は違う山から書類を整理していた。

「わざとかな?」と思ったものの、彼女の業務内容を知らないので何とも言えんし、そもそも今日が初めての俺は、自分がすべき手続きの流れすら分かっていなかった。

「これ・・・今日中に終わるんかな?」「いやいや、そもそも他の人はすぐ終わってるやん」などと色々考えながら更に待っていると、10時から待っている間に気づけば12時を過ぎていた。

そして何かの表紙でカウンターに歩いてきた女性は、まだイスに座って待っている俺を見て、驚いたような顔で「え?まだ待ってたの!?」と言ってきた。

もう俺には意味がわからんかった 笑

「俺の英語が何かまずかったか?」と一瞬思ったものの、そもそも女性とロクに話してない。そしてビザの申請以外でこの部屋に来る必要性は全くない筈。

「俺、午前中から来てるけどもう昼やろ?何時間待たせる気なん??」と女性に言うと、女性はハイハイっといった感じで「分かったわ」とだけ言ってデスクに戻った。

ところが「あなたの書類どこなの?」と、俺に聞いてきた。

初日で緊張して書類を置いた場所を目で追ってたから良かったものの、そうじゃなかったらどうなってたことやら・・・、この女性に対して不信感しかない。

「そこの上にある!」と言うと、サッと目を通してスタンプ押して、「はい!」と言って書類を返却してきた。

「・・・そんなすぐ終わるんやったら最初からしろや」と捨て台詞を吐いて部屋を後にした 笑

初日以降の対策

初日以降の対策として、あまりやりたくなかったけど高圧的な態度で行くことにした。

ボスや日本人のスタッフからはSkypeで「ビザの申請はなぜか欧米人を優遇して、アジア人は後回しされる」と言われていたものの、単純に人種差別が原因ではなく「舐められてる」と思ったから。

おかげで2時間ちょっとで事務処理が終わるようになった。とはいえ、待ってる人数に対して相変わらずめちゃくちゃ仕事遅いし、毎回急かす必要があるし、クレーマーみたいで逆にしんどい。

とは言え、何も言わんかったらそもそも手続きをしてくれへん恐れもあった。

いつも同じ女性スタッフだったので、本当なら良好な関係を築きたかったんやけど、向こうの対応が対応なので仕方がない。

数回一人で手続きに行った後に、ボスの提案で毎回ジョセフと俺の2人で行くことになった。

現地人のジョセフがコミュニケーションを取ってくれたおかげで何とか、書類を渡してから1時間ぐらいで手続きが完了するようになった。

ジョセフと二人で行った初日、何やら女性スタッフとジョセフの2人が楽しげに話してて「この子、いつも不機嫌そうなのよアハハハー」と言われ、苦笑いしかできんかった。

というわけで、しばらくは俺とジョセフの2人でビザの申請をしに行ってたんやけど、その後俺は俺でホームステイの新規開拓とかの仕事がはじまったので、ジョセフ1人に任せるようになった。

・・・・が、これがなかなかの大きな事件(未遂)になった 笑

パスポート紛失事件

ジョセフ1人で移民局に行くようになってからは、俺が生徒から直接パスポートを預かって、でジョセフに渡すようになった。

まぁ申請にはジョティが作った書類が必要やったから、毎回ジョセフにオフィスに取りに来てもらってた。

ちなみにいつの頃からか忘れたけど、ジョセフは学校の管理が仕事やから、俺がフィジーに来てしばらくすると学校で寝泊まりするようになった。

要するに俺は

敷地内に家が2つあるのにひとりぼっちで生活してた。

ビザの申請日のジョセフの動きは、昼に書類をオフィスに取りに来て、帰ってくるのは4時とか。

ビザの申請毎回1人ずつ申請しに行くんじゃなくて、留学生が来るタイミングによっては3〜4人まとめて申請することもあったから、週にしたら1回あるかないか程度やけど。

ジョセフ1人に任せることになってからは、俺も他の仕事に時間を割けるようになって楽になった。ジョセフは普段学校の方で仕事をしてたけど、彼が具体的に何をやっているのかは俺には分からんかったし、会社としても全く問題無さそうだった。

マネージャーがここまで長時間頻繁に不在で問題ないってのが問題やと思うけど 笑

ところがそんなある日、事件が起こった。

どうやら生徒のパスポートを紛失したっぽいのだ。

とある生徒(A君とする)が半年ぐらいの長期留学で来たんやけど、毎回生徒からは初日にパスポートを預かることにして、いくつかまとめて申請を出すために、オフィスにまとめて保管してた。

ある日、珍しく学校に用事があって立ち寄った際に、授業後のA君から「すいません。預けていたパスポートをそろそろ返却してくれませんか?」と言われたので「分かりました。オフィスにあるので渡しますね」と答えた。

なにやら旅行会社でツアー予約する際にパスポートを見せると割引になるとかそんな理由でパスポートを返して欲しいらしい。

オフィスに戻ってから、返却予定のパスポートを保管しているケースを探してもA君のパスポートは見当たらなかった。

「あれ?まだ申請してなかったっけ?」と思い、申請前のパスポートを保管しているケースを見ても無い・・・どこにも無い。

少し考えた後、「たしか先週ジョセフに渡したよな」と思い出して、ジョセフがオフィスに来た時に聞いてみたものの「俺は毎回その日にお前にパスポート返してるぞ」と言われた。

実際たしかにジョセフは毎回俺に渡している。

「でも、この間大量に持っていったから忘れてるってことない?A君っていう子のやねんけど」というと、「あぁ、Aのもちゃんと渡したぞ」と、ハッキリと言われて冷や汗が出た。

やばい・・・・これは事件過ぎる!!

ジョセフが学校に戻った後、2人きりのオフィスでジョティが「あーあ、やっぱりアイツに任せるとこうなるわね」と言ってきた。

「いや、ジョティ。なんか俺っぽいねん」と言うと、「違う違う。絶対あいつよ」とジョティ。

関係ないけどジョティは基本的にオフィスにしかいないので、基本的に生徒と顔を合わすことがなく、生徒の事もパスポートでしか知らない。

ほとんどの生徒はジョティの存在すら知らんやろう。帰り際に一緒のバンに乗るホームステイの生徒は知ってたやろうし、生徒と会う時のジョティはいつも凄い愛想が良かった。

考えてみれば、毎日顔の見えへん生徒のために仕事をしてたジョティが可哀想というか…

話が逸れたけど、とにかく「その子の書類は絶対に持っていってたわよ」とジョティは言い切った。

ジョティが書類を作ったということは申請は済んでいるんやろうけど、問題は俺が受け取ったかどうか。

ジョティには「やめた方がいい」と言われたものの、隠してる暇もないので速攻でボスにskypeで電話をした。

「実は、生徒のパスポートを無くしたみたいで・・・」と、言った後のボスの沈黙に耐えれんくて咄嗟に「ははは・・・」と笑ってしまった。もう焦りすぎて笑うしかなかったんやと思う。

ボスからの返事を聞くのが怖かったので、間を空けずに「実は、パスポート紛失で調べたら、大使館で申請する必要があるらしいから、生徒に事情を説明して朝一で〜」と話をしている途中で、「一体どうなってるんだ?そんな重要なトラブルを起こして笑ってる奴を初めて見たぞ」と怒られた。全くその通りである。なさけない。

「今はジョセフがパスポートを持っていってるんだろ?あいつのせいか?」と言われた。ボスは何故かジョセフに対しては異常に厳しかった。それは彼がマネージャーという立場やったかもしれん。ジョセフに比べれば、俺に対してはかなり優しかったと思う。

期待を裏切るようで申し訳なかったけど「いや、たぶん俺のせいやと思う。管理ができてなかった」と正直に話した。

ボスは「とりあえず、至急その件を解決しろ。全く、何で俺が毎回お前らのトラブルのケツ拭きをしないといけないんだ!俺が現場にいなくてもいいようにお前らがいるんだろ!!」と当たり前の事を言われた。

ただ、この時の俺は、自分がやらかしてしまったのにちょっと腹たった。

というのも、ボスからは「何かあったらいつでも俺に連絡しろ」と言ってたから。なのに買い出しの件にしろ、ドライバーとの件(←そのうち書く)にしろ、毎回連絡すると少しもケツ持ってくれん….むしろボスに連絡しようがしまいが、結局は現地で手探りで解決するしかなかった。

まぁとにかく、ボスとの会話を終えたあとテンパりながらジョティに電話で移民局に問い合わせるように頼んだ。

「もう営業時間外よ」とクールに返事するジョティ。正直『私は関係ない』みたいなスタンスを取ってるジョティにも若干イライラした事を覚えてる。だが、実際ジョティは関係ない 笑

「望みが薄いけど、メール送ってみたら?今日は無理だけど明日の朝に返事来てるかもよ」とジョティ。

ということで、英文が全く書けない俺はジョティにスペルを聞きながらメールを作成して移民局に問い合わせてみた。

送信したものの、対面で適当な対応をされた移民局がきちんとメールの返事がくれるのかも怪しい。

とはいえメールを送る事以外にやれる事はなくなったので、とりあえずパスポートの件は翌日まで忘れることにしてこの日は別の業務に取り掛かった。

翌日

オフィスについてパソコンをつけると、俺より先にジョティが「返事来てるわよ!」と言って、パソコンを見せてきた。

「先日、あなたのところの男性スタッフがカウンターに忘れていったので保管してありますよ」という奇跡的なメールが届いていた!!

移民局がきちんとメールの返事をくれたこと、そしてパスポートがあったこと、何だか凄く良いことがいっぱい起こったように感じた 笑

結局、犯人はジョセフやったけど、そんな事よりホッとした気持ちの方が強かった。

とりあえず、ジョセフに電話を入れてパスポートを取りに行かせた。

ホッとしたとはいえ、一応怒らなければいけないので、ジョセフが帰って来る前に怒るモードに切り替えていた。

その後オフィスに入ってきたジョセフに「お前な!やっぱりお前が忘れてたやんけ!!何当たり前のように渡したって嘘ついてるねん!せめて覚えてないなら覚えてないって言えよ!!」と怒った。

するとジョセフはキョトンした顔で俺の方が見た後、肩をバンバンと叩き「いやぁ良かったな、パスポートが見つかって!喜べよ!!」と全力の笑顔とともに言ってきて呆れるしか無かった。

ちなみにだいたいこういう時のジョティは、隣で聞きながら失笑してるだけ 笑

A君には後日何事も無かったかのように「なかなか会えるタイミングが無くてすいませんでした」と言ってパスポートを返却したけど、裏ではこんな事があったなんて口が裂けても言えん 笑

接待でどうにかなってしまう国?

ちなみに俺が辞める直前のことやけど、移民局の対応が悪いのを何とかしようとして、ボスから直々に空港職員や警察官に接待する司令が出たことがある。

接待と言っても、ちょっと豪華な食事会を一度開く程度やったけど・・・

俺が不満げに思って乗り気じゃない事を知ってか知らずか、ボスは「これが有効なのがフィジーという国なんだ」と自嘲気味に言ってたことは覚えている。

ちなみに計画の段階でジョセフが珍しく積極的に動いていて助かった。

お金の管理もしてたけど、「これは凄く大事なことだから、俺に任せろ」とジョセフがメニューから必要な素材、スパイス類まで全て考えてくれた。

俺は呑気にボスが「接待だから当日は同じフィジー人のジョセフに任せる」と言ったので、それでやる気がみなぎってると思っていた。

いつもジョセフを見下してるジョティに「ほら、ジョセフも仕事頑張ってるやん!」と言うと「あれは、ただ自分が豪華な食事食べたいだけよ」と言っていた。俺は当日参加せんかったけど、食材を運びに学校に立ち寄ると、食堂のおばちゃんからも同様の愚痴を聞いたからやっぱりそうやったんかもしれん 笑

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